整数と浮動小数点数について学んでいきましょう。
整数と浮動小数点数の違いは「小数の有無」です(小数ナシ→整数、少数アリ→浮動小数点数)。
小学校の算数で習ったものと同じですので、イメージはわきやすいのではないかと思います。
ここからは、プログラミングを念頭に置いた上で、整数と浮動小数点数について理解しておくべきことをお伝えしていきます。
まずは整数からみていきましょう。
整数を作る方法
他の言語では、「これから整数を書きます」とデータの種類を宣言しなければいけない場合もあるのですが、Pythonではそのようなことはありません。
つまり、Pythonでは変数に整数を代入することで自動的に整数と認識してくれます。
実際のコードを見てみましょう。
コードnumber = 10
numberという変数に10というデータを代入することができました。
補足参考:C言語における変数宣言
例えば、C言語では変数にデータを代入する前に、int a(aは変数の名前)といった形で「この変数が整数型ですよ」、と宣言しなければいけません。
整数かどうかを、関数を使って確認する
しかし、これでは10というデータが本当に整数なのか分かりません。
そこで、本当にPythonは10を整数と認識しているのか確認してみましょう。
ちなみに、Pythonではtype()という関数を使うことでデータの種類を確認することができます(データの種類のことを「型」といいます)。
なお、関数については後ほど詳しく説明しますが、ここでは何かの機能がまとめられたもの、という考え方で良いです。
コードprint(type(number))
アウトプット<class 'int'>
intはintegerの略で、整数という意味です。
つまり、numberという変数には整数のデータが入っていることが分かりました。
整数のデータを作る時のルール
ここで、整数を扱う場合において知っておかなければいけないルールをお伝えします。
整数では、ゼロを頭に持ってきてはいけない
そのルールとは、整数を指定する場合ゼロを先頭に持ってくることはできない、というものです。
なお、ゼロという整数そのものを指定する場合(ゼロの次に整数が続かない場合)はエラーになりません。
実際のコードで確認してみましょう。
コード1 number = 09
2 print(number)
アウトプットError: invalid token
invalid tokenというエラーが出てしまいました。tokenというのはコードを構成する要素のことですが、09というtokenはPythonプログラムでは有効ではないと言うエラーです。
浮動小数点数
次に、浮動小数点数について見ていきましょう。上記の通り、浮動小数点数は小数を含む数のことです。
そして、整数と同じように型の宣言をする必要はありません。
つまり、変数に小数がついた数を代入すれば、Pythonがそれを浮動小数点数と認識してくれるのです。
実際のコードで確認しましょう。
コードnumber = 10.1
print(number)
print(type(number))
アウトプット10.1
<class 'float'>
floatというのは、浮動小数点数のことですから、10.1というデータは浮動小数点数型ということが分かりました。
整数や浮動少数点数の演算
数を扱う上で良く使うのは、やはり足し算や引き算といった演算ですよね。
Pythonでももちろん演算をすることができます。足し算、引き算、掛け算だけではなく、累乗の計算なども可能です。
演算は整数や浮動小数点数以外のデータでも使えますので、この記事とは別に算術演算子という記事でまとめています。
整数や浮動小数点数に使える関数
Pythonでは、それぞれのデータに対して、使える関数があらかじめ設定されています。
ここから、整数や浮動小数点数で使える主な関数について見ていきましょう。
__abs__
__abs__関数は、絶対値を返すために使われます。この関数は、浮動小数点数にも同じように使うことができます。
具体的な例で見ていきましょう。
コードnumber = -10
print(number.__abs__())
アウトプット10
-10の絶対値の10が表示されました。
整数・浮動小数点数のまとめ
(1) 整数と浮動小数点数うの違いは小数があるかどうか。
(2) 整数や浮動少数点数を変数に代入することで、Pythonは自動的にデータの種類を認識してくれる。
整数・浮動小数点数について学んだあとは
同じデータの種類の一つである文字列について学んでいきましょう。